ピッキング作業に最適な移動式ソリューション
「ジャンボフレックスピッカー」は、必要な場所ですぐに使用可能です。
JYSK社が販売しているダイニングテーブル「GOLIATH」は、完全に組み立てると70 kg以上の重量があります。その商品は、倉庫から2つの梱包に分けて直接お客様に配送されます。オペレーションマネージャーのバスティアン・ベーム氏は、ホムベルク(エフツェ)にあるJYSK社の物流センターにおいて、作業工程の計画、管理、監視を担当しています。「私たちはドイツ中部の全域、つまりホムベルクから近いエリアすべてに製品を供給しています。」とベーム氏は説明します。また、カムラッハとツァレンティン・アム・シャアールゼーにある他の2つの物流センターでは、それぞれ南ドイツと北ドイツへの配送を担当しています。ここから、家具はデンマーク家具屋の店舗やオンラインショップ向けに輸送されていきます。
JYSKグループは、世界50カ国で3,000以上の店舗を運営しています。1979年に設立された同社は、1984年からドイツで代理店を務めており、当時はまだ「Dänisches Bettenlager」という社名でした。2021年秋、社名を「JYSK」に変更しました。このリブランディングは、ロゴの刷新だけでなく、製品群や新しくデザインされたオンラインショップにも影響しています。モダン、ミニマリズム、フレキシビリティなど、北欧の暮らしのセンスがより反映されています。「JYSK」は、直訳するとデンマークのユトランド半島の住民のことを指しています。
扱いにくく、重いワーク
ホムベルクの倉庫からは、毎日最大325個の家具が箱詰めされて出荷されます。「中には、長さが2 mもあるような扱いにくく重いものもあります。」とベーム氏は言います。「もう1人の従業員が、自分の仕事を中断して、この作業を手伝わなければならないこともよくあります。」と付け加えて説明しました。出荷の担当者たちは、お互いに助け合いながらも肉体的な負担を感じており、重度の背中の痛みと週末の疲労が問題となっていました。「重度障害者代表であるハンス・クリスチャン・ヘスラー氏が、ついに経営陣に働きかけ、この改革に着手することになったのです。」とベーム氏は振り返ります。そこで、ハンス・クリスチャン・ヘスラー氏は、シュマルツに相談をしました。「重さ40 kgにもなる箱を作業者が負荷なくパレットに積むための装置が必要でした。しかし、倉庫の面積は約8,000平方メートルと広すぎるため、常設するタイプのソリューションは考えられませんでした。」と、ベーム氏は要件を言います。さらに、倉庫の天井高が低いという問題もありました。
シュマルツの手動搬送システムのプロジェクトマネージャーであるミヒャエル・シュライヒ氏は、「今回のプロジェクトで重要視されたのは、真空バランサーを商品まで運ぶことであり、その逆ではないということです。」と語ります。真空の専門家であるシュマルツは、このような要望にお応えするために昨年から移動式真空バランサー「ジャンボフレックスピッカー」を提供しています。この装置は、既存のフォークリフトに組み合わせて使用し、自由に移動して商品をピックアップすることができます。また、バッテリー駆動により完全独立性をもちます。制御機能と真空発生器は、バッテリーと同様にメインボディに内蔵されています。真空バランサーを吊り下げる多関節ジブは、電動式の高さ変更が可能な柱に取り付けられています。このため、輸送中や使用中にクレーンが天井のコンクリート梁やスプリンクラー設備に引っかかる心配はありません。「シュマルツは、私たちのために特別な長さのフォークを作ってくれました。すべてが思い通りにいきました。」とベーム氏は報告し、「シュマルツとの協力関係は非常に良好だった。」と述べています。
移動式の真空バランサー
移動式真空バランサーは、2021年6月にホムベルクに到着しました。この装置は、そこの物流倉庫で使用される最初のシュマルツ製品です。「出荷担当者にとってはかなり大きな変化が生じました。」とベーム氏は述べます。「当初、彼らは搬送補助装置を使用した方が使用しない場合より作業に時間がかかるのではないかと不安に感じていました。」そのような印象を払拭するため、ベーム氏は従業員に、真空バランサーを数日間テストするよう勧めました。「しばらくすると、彼らは作業プロセスが迅速かつ簡単であることに気づきました。」と、ベーム氏は出荷担当者の体験を伝えます。それ以来、必要な家具を楽にパレットへと積むことができるようになったため、1シフトにつき1人の作業員だけが勤務するようになりました。ジャンボフレックスピッカーには、サイズや重さの異なる箱を確実に吸着できるマルチグリッパーが搭載されているため、すべての商品のピッキングに使用できるようになりました。そのため、シフト中は常に移動式真空バランサーが使用されています。2つのシフトの間には30分の休憩があり、そこでバッテリーを充電しています。「これで1日乗り切れます。」とベーム氏は言います。バッテリーは夜間でフル充電されます。
バスティアン・ベーム氏は、シュマルツとの協力関係について、「私たちは真剣に取り組み、シュマルツの担当者は常に私たちの特別な要求に耳を傾けてくれました。」と話します。当初は懐疑的だった倉庫作業員からの反応は肯定的なものに変わりました。疲労や腰の痛みが軽減されるため、夕方になるとその効果がはっきりと実感できるようです。
片手で、注文のあった家具をパレットに素早く積み替えます。
マルチグリッパーを使用すると、サイズや品質の異なる段ボール箱も安全に搬送できます。
電動式の柱は高さを調節することができるため、天井高が低い場合にも最適です。
プレスリリースに関するお問い合わせ
プレスリリースに関するご質問・ご意見はこちらにお送りください。広報担当者よりご回答いたします。