真空の定義
「真空」とは、標準の大気圧よりも低い空気圧を示す用語です。周囲圧力(大気圧)は、海抜ゼロメートルで 1,013 mbarで、高度が高くなるにつれて低くなります。真空の程度は、真空技術のアプリケーションによって異なります。真空搬送の場合、比較的弱い真空圧(低真空)で十分です。低真空は、1 mbarから 1,013 mbar (海抜ゼロメートルの周囲圧力)までの圧力の範囲を示しています。
相対値として表示される真空圧
真空技術では、真空圧は、周囲圧力(大気圧)を基準とした相対値として表示します。基準となる周囲圧力(大気圧)は、圧力0 mbarと定められているため、真空圧の値は、必ず負(マイナスの)値になります。
絶対値として表示される真空圧
科学では、真空圧は絶対値として表示されます。絶対真空を基準としており、これは空気のない空間(例えば宇宙空間)を意味します。つまり、真空圧の値は常に正(プラス)の値になります。
真空 / 圧力単位の換算表
次の表は、絶対圧と相対圧の比較値を示しています。
絶対圧 [mbar] | 相対真空度 | bar | N/cm2 | kPa | atm, kp/cm2 | mm H2O | Torr; mm Hg | in Hg |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
900 | 10% | -0.101 | -1.01 | -10.1 | -0.103 | -1,030 | -76 | -3 |
800 | 20% | -0.203 | -2.03 | -20.3 | -0.207 | -2,070 | -152 | -6 |
700 | 30% | -0.304 | -3.04 | -30.4 | -0.31 | -3,100 | -228 | -9 |
600 | 40% | -0.405 | -4.05 | -40.5 | -0.413 | -4,130 | -304 | -12 |
500 | 50% | -0.507 | -5.07 | -50.7 | -0.517 | -5,170 | -380 | -15 |
400 | 60% | -0.608 | -6.08 | -60.8 | -0.62 | -6,200 | -456 | -18 |
300 | 70% | -0.709 | -7.09 | -70.9 | -0.723 | -7,230 | -532 | -21 |
200 | 80% | -0.811 | -8.11 | -81.1 | -0.827 | -8,270 | -608 | -24 |
100 | 90% | -0.912 | -9.12 | -91.2 | -0.93 | -9,300 | -684 | -27 |

単位と記号
真空システムの設計で使用する単位や記号を一覧でご確認いただけます。

真空 / 圧力の単位
真空/圧力の単位についてご説明します。真空技術の設計に便利な真空/圧力単位の換算表もご覧いただけます。

真空発生に必要なエネルギー
エネルギー消費量は真空システムの運用において重要なポイントです。シュマルツは、真空発生器のエネルギー消費、保持力の増加、真空到達時間に関する情報を提供しています。

大気の真空技術への影響
大気圧(周囲圧力)は、その場所の標高や気温によって異なります。

真空発生の原理
真空発生器には、ベルヌーイの原理、ベンチュリの原理、コアンダの原理など、さまざまな原理が使用されています。詳しくはこちらをご覧ください。