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真空パッドの選定

計算による理論保持力は、真空パッドがワークを安全に搬送するために必要な力です。真空パッドの選定時には、ワークの状態や搬送時の動作、周辺環境なども考慮する必要があります。例えば、以下のような要件から真空パッドを選定します。

アプリケーション適性: 搬送方向・速度、耐用年数、化学薬品に侵されやすい環境、周辺及びワークの温度などに対応する真空パッドを選定します。

真空パッドの材質: ワークの表面が滑らか/荒い、水や油膜が付着している、変形しやすい、などのワークそのものの要件や、吸着跡を抑制したい、電子部品などの静電気破壊を防止したいといったご要望などから適切な材質を選定します。

ワークの吸着面: 吸着面の種類や状態により、特定のデザインの吸着パッドをお勧めします。シュマルツでは、フラット形状、ベローズ (じゃばら) 形状といった基本的な形状のほか、様々なシールリップや吸着面構造を備えた真空パッドをご用意しています。

選定例: 

フラット真空パッド SUF
材質: ニトリルゴム (NBR)  

この真空パッドは、滑らかで平らなワークを搬送する場合に、費用対効果に優れたソリューションです。

この時、計算による理論上の保持力を1個の真空パッドが担うのか、複数の真空パッドで分けて担うのかを決める必要があります。使用する真空パッドの個数によって、真空パッドの径を決定することができます。

この例のような薄鋼板 (2,500 x 1,250 mm) の場合、一般的に6~8個の真空パッドを使用します。真空パッドの個数を決めるにあたり、考慮すべき最も重要なポイントは、搬送時に鋼板がたわまないことです。

真空パッド1個に必要な吸着力 FS [N] の計算

FS = FTH /n

FS = 吸着力
FTH = 理論保持力
n = 真空パッドの個数

この例の場合:

FS = 1,822 N / 6

FS = 304 N

真空パッド SUFのテクニカルデータから、真空パッド SUFを6個使用する場合には、SUF-90-NBR (径: 90 mm、吸着力: 328 N) を使用する必要があることが分かります。

FS = 1,822 N / 8

FS = 228 N

真空パッド SUFのテクニカルデータから、真空パッド SUFを8個使用する場合には、SUF-80-NBR (径: 80 mm、吸着力:  254 N) を使用する必要があることが分かります。

選定例: 

フラット真空パッド SUF 90 NBR (6個) 

6個の真空パッドを使用することで、厚み2.5 mmの鋼板を持ち上げ、搬送することができます。

 

注意:

  • 真空パッドの吸着力はテクニカルデータに記載されています。使用する真空パッドの吸着力が、算出した理論保持力よりも必ず大きくなるよう選定してください。

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