
板ガラス向け真空パッド
- 板ガラスや自動車用ガラスの搬送
- 高い吸着力と水平方向の力への安定性を実現
- 吸着跡を軽減するマークレスゴムをラインアップ
自動搬送用真空機器
ガラスは、その物理的・化学的特性から、さまざまな用途に使用される万能な材料です。建築や自動車分野で多く使用されているのはもちろん、近年はディスプレイへの使用も非常に増えてきています。
ガラス製品は非常に繊細です。ほとんどの場合、真空搬送だけがガラスを損傷することなく、跡もほとんど残さずに搬送することができます。シュマルツは、個々の生産プロセスの要件に適したソリューションを提供しています。私たちは、フロートガラス、建築用ガラス、自動車用ガラス、ソーラーガラス、ディスプレイ用ガラス、ガラス容器の分野に重点を置き、各分野のニーズに応える製品をラインアップしています。
真空クランプシステム
シュマルツのクランプシステムは、ガラス加工における柔軟で効率的な生産工程を実現します。強力な吸着力を生む吸着パッドを備えたクランプブロックは、耐摩耗性に優れ、厳しい使用条件下でも高い加工精度を実現します。横方向への優れた安定性と高さ方向に公差の少ない構造で、ガラス端面の研磨工程における品質の向上にも寄与します。また、セットアップ時間が極めて短く、ラインの生産量を増加させることができます。
手動搬送システム
デリケートなガラス窓や板ガラスには、特に優しいハンドリングが求められます。真空搬送は重いガラス材でも破損の心配なく、一人で簡単に移動させることができます。
緩衝用粉体上での安定した吸着
積層されたガラス板同士の密着を避けるために、ガラス板には専用の粉体が塗布されています。専用設計された真空パッド SGF/SABは、緩衝用の粉体が付着した状態でも高い吸着力を発揮します。独自の吸着面構造で、高い摩擦力を確保し、確実な搬送を実現します。
吸着跡の抑制
ガラス板表面への跡マークの付着は、生産プロセス全体を通して避けなければなりません。マークレスゴム HT1で作られた真空パッドは、ワークへの吸着跡の発生を抑えるだけでなく、最高170℃の温度でも使用できます (例: 曲げ加工炉の荷降ろし時など) 。真空パッド SGF/SABは、ワークへの低い面圧との組み合わせで、これらの要件を満たすのに理想的です。また、パッド用カバー SUを使用することで、パッドとガラスの接触を防ぐことができます。このカバーには特殊な発泡層を持つ保護膜が設けられ、接触面が大きく面圧が小さいため、Low-E (低放射率) ガラスのような繊細なコーティングがされたガラスの搬送にも真空グリッパーを使用することを可能にします。
短いサイクルタイムと高いシステム稼働率
これらの搬送工程では、短いサイクルタイムが要求されます。コンパクトエジェクタ SXMPiにはバルブが一体化されており、吸着と真空破壊を制御することができます。任意の真空圧に到達すると自動で圧縮エアの供給を停止する「エアセービング機能」を搭載し、エアの消費量を削減すると同時に、吸着・真空破壊時間の短縮にも貢献します。また、この高機能なコンパクトエジェクタは、エネルギーおよびプロセス制御のための多数の機能、生産を最適化するための予知保全機能を備えています。
工場の稼働率と省エネ
ライン停止を回避するだけでなく、異物混入やライン停止の可能性を事前に検知することは、プラントの稼働率にとって極めて重要です。この検出により、計画外のプラント停止を早期に、かつ的確に回避することができます。ターミナル式エジェクタ SCTSiは、最大16台の個別の真空回路を持つ真空発生器で、IO-Linkまたは産業用イーサネットを介して制御システムに直接統合することができます。したがって、内部で事前に処理されたデータを直接制御システムに転送することができ、例えば真空回路の漏れを早期に検出することができます。こうした技術以外にも、エジェクタにはエアセービング機能が組み込まれており、エネルギー消費量を最小限に抑えることができます。
ガラスの研削加工では、治具に高い保持力が求められるだけでなく、製品ごとのわずかな高さの違いがガラスの品質を大きく左右するため、ブロック自体の精度も非常に重要です。真空クランプブロック VCBL-GLを使用すれば、ワークを安全かつ高精度にクランプすることができます。高い保持力に加えて、真空ブロックは最小限の高さ公差を確保し、ガラス端面加工の品質向上を実現します。
真空クランプブロック VCBL-GL
建材ガラスの製造工程や最終組付けにはさまざまな手動搬送の作業があります。これらの工程では、迅速で人にやさしいハンドリングが重要な役割を果たします。シュマルツの真空吸着吊り具「バキュマスターウィンドウ」は切断機からの採板から窓の組立てまで、あらゆる工程に対してスピーディーかつ安全で人にやさしい最適なソリューションを提供します。
バキュマスターウインドウ 200/300
屋外での搬送作業:バキュマスターガラス
緩衝用粉体上での安定した吸着
積層されたガラス板同士の密着を避けるために、ガラス板には専用の粉体が塗布されています。専用設計されたパッド SGF/SABは、緩衝用の粉体が付着した状態のガラスに対しても高い吸着力を発揮します。独自の吸着面構造により、高い摩擦力を確保し、確実な搬送を実現します。SGFは低ストロークで最大限の精度を実現し、SABは柔軟なベローズ形状によりサイドライトのような形状のついたガラスにも対応します。
マークレスなハンドリング
ガラス板表面への跡マークの付着は、生産プロセス全体を通して避けなければなりません。マークレスゴム HT1で作られた真空パッドは、最高170℃の温度でも使用できます (例: 曲げ加工炉の荷降ろし時など) 。真空パッド SGF/SABは、ワークへの低い面圧との組み合わせで、これらの要件を満たすのに理想的です。また、パッド用カバー SUを使用すると、パッドとガラスの接触を防ぐことができます。このカバーには特殊な発泡層を持つ保護膜が設けられ、接触面が大きく面圧が小さいため、Low-E (低放射率) ガラスのような繊細なコーティングがされたガラス搬送にも真空グリッパーを使用することが可能になります。
短いサイクルタイムと高いシステム稼働率
これらの搬送工程では、短いサイクルタイムが要求されます。コンパクトエジェクタ SXMPiは、バルブを一体化し、吸着と真空破壊を制御する機能を備えています。任意の真空圧に到達すると自動で圧縮エアの供給を停止する「エアセービング機能」を搭載し、エアの消費量を削減すると同時に、吸着・真空破壊時間の短縮にも貢献します。また、この高機能なコンパクトエジェクタは、エネルギーおよびプロセス制御のための多数の機能、生産を最適化するための予知保全機能を備えています。
省エネ性・静音性
自動車用ガラスの組立工程では、手動搬送と自動搬送の工程が近い場所に設けられている場合も多くあります。また、加工のために長期間にわたってガラスが固定されるプロセスもあります。小型・高速エジェクタ SEAC-RPは、真空パッドに直接取り付けて使用することが可能で、最小限の設置スペースで吸着・真空破壊機能を提供します。また、空気圧によるエアセービング機能を内蔵しているため、圧縮空気の消費量を最小限に抑えることができ、騒音もほとんど発生しません。
負荷の少ない大面積グリッパー
真空グリッパー FXP/FMPは、ガラスの広い面積を保持するため、局所な面圧が少ないことが特徴です。これにより、繊細なコーティングや印を損傷することなく搬送できます。吸着面のバルブ機構により、グリッパーよりも小さなワークも扱うことができ、汎用搬送に適しています。真空グリッパー FXPは真空発生器が一体化されているため、取り扱いも容易です。
ガラスの研削加工では、強力な保持力に加えて、高さ方向への公差が少ないことも重要な役割を果たします。なぜなら、わずかな高さの違いでも品質に大きな差が生じる可能性があるからです。クイックチェンジ式真空カップ SQCと真空クランプブロック VCBL-GLは、ワークを安全かつ正確にクランプします。高いせん断力吸収性に加え、真空ブロックは高さ方向への公差が低い構造であるため、加工精度の向上に寄与します。
真空クランプブロック VCBL-GL
クイックチェンジ式真空カップ SQC
自動車用ガラスの生産では、自動化されたプロセスに加えて多くの手作業による工程が存在します。シールのオーバーモールドやホルダーの取り付けなどの組立工程の分野などが代表的な例です。もちろんガラスの出荷や梱包のプロセスにおいても、手動搬送は中心的な役割を担っています。
真空バランサー 「ジャンボフレックス」
真空バランサー「ジャンボエルゴ」
高保持力と最大加速度
ディスプレイガラスの搬送工程では、最小限のサイクルタイムが要求されます。また、ガラスを素早く保持し、安全かつ正確に高加速度で搬送する必要があります。独自設計のディスプレイガラス用グリッパー STGGは、ガラスの高速・高精度での搬送のために、高いせん断力を吸収する大きな吸着面積を有しています。
負荷の少ない、異物混入のない搬送
コーティングの前後を問わず、ガラスへの異物混入 (コンタミネーション) は、ディスプレイの機能に大きく影響します。このため、コンタミネーションの発生を抑えるPEEK製の吸着面を備えたグリッパー STGGをラインアップしています。STGGは広い吸着面と大流量での吸込みにより、低い真空圧でも高い吸着力を得ることができます。これにより、ワークへの負荷を抑えたハンドリングが可能です。さらにシュマルツは、吸着跡の発生を抑制する独自の材質、マークレスゴム HT1製の真空パッドを幅広いサイズでラインアップしています。特に真空パッド SGPNは、吸着部の内部支持構造により、薄いガラスの搬送に最適です。
システムの可視化と低エネルギーコスト
ガラスの搬送工程では、短いサイクルタイムが要求されます。コンパクトエジェクタ SCPSi/SCPMは、吸着と真空破壊機能を有しており、吸着とリリースの時間を短縮することが可能です。また、エアセービング機能により真空の立ち上げ時にのみ圧縮エアを消費するため、エネルギー消費量を最小限に抑えることができます。この高機能なエジェクタは、プロセスデータの読み出しやエジェクタの設定を行うためのIO-Linkインターフェースを備えています。また、エジェクタのボディサイズが小さいため、真空パッドの近くに配置することができ、真空到達時間を最小限に抑えることができます。
組立工程での汎用性の高い搬送
真空グリッパー FXP/FMPは、ガラスを広い面で保持します。このため、局所的な面圧が低く、繊細なコーティングや印を損傷することなく搬送することが可能です。また、オプションのマークレスシートにより、異物混入を最小限に抑えることができます。内蔵されたバルブシステムにより、グリッパーの吸着面よりも小さなサイズのワークを搬送することも可能なため、様々なサイズのガラス製品を柔軟に保持することができます。FXPは真空発生器が内蔵されているため、セットアップも容易にすることができます。
必要最小限の接触面積
ベルヌーイの原理を利用した非接触パッド SBSは、ほとんど接触することなくワークの搬送が可能です。このパッドはワークを浮かせて保持し、マークレスゴム HT1製のガイドでワークの横ズレを防止します。高流量と低真空の組み合わせにより、負荷の少ない搬送を実現するだけでなく、ワークとの間に隙間があっても保持力を生むことができるため、ガラス板の安全な分離を可能にします。
ESD対策に対応したハンドリング
静電気拡散性材質 NBR-ESD製の真空パッドは、抵抗値が1.0x106~1.0x109 Ωで、カーボンを含んでいません。つまり、NBR-ESD製の真空パッドは、ESD対策に適した電気抵抗値であるだけでなく、カーボンによるの損傷も防ぐことができるのです。さらに、スプリングプランジャー FSTIm/FSTImcとの組み合わせにより、より静電気対策に適切なハンドを提供します。
柔軟性と追従性
真空グリッパー FXP/FMPは、プロセス中にグリッパーの段替えや調整なく、多種多様なガラスワークに対応します。また、柔軟性の高いスポンジは1つのレイヤー内で高さに差がある場合でも追従し、搬送を可能にします。さらに、内蔵されたバルブ技術により、吸着面が完全に覆われていない状態であっても安定した搬送が可能です (例: 1レイヤーから一部分のワークを搬送する場合など) 。様々な形状を持つガラス容器や多様な並び方のレイヤーに対応するために、真空グリッパーの吸着面には標準的なスポンジだけでなく吸着口を小さくしたコニカルフォームタイプもラインアップしています。
負荷の少ない搬送
飲料用グラスのような非常に薄いガラスをはじめ、ガラスワークは損傷や機械的なストレスを与えずに搬送する必要があります。柔らかいスポンジ面を持つ真空グリッパー FXP/FMPは、このアプリケーションに最適なソリューションです。搬送に必要な真空度はアプリケーションに応じて調整でき、ガラスに必要以上の大きな力や張力がかからないようにすることができます。
短いサイクルタイム
ガラスワークは、短いサイクルタイムで保持、搬送、リリースされなければなりません。レイヤー搬送システム SPZと真空グリッパー FXP/FMPは、内蔵されたバルブ機構により高速で真空を立ち上げ、内部の真空破壊バルブにより素早く正確にワークをリリースします。
中間層の搬送
ほとんどのアプリケーションでは、ワークそのものだけでなく、段ボールやプラスチックなどの中敷きも同じハンドで搬送する必要があります。シュマルツのグリッパーは、搭載されたバルブ技術により異なる中間層を直接把持することができます。さらに、真空パッドをグリッパーシステムに追加して、中間層をハンドリングすることも可能です。
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